どうも社内ニートです。
新卒の就職活動においてデー子・メー子・ユー子という言葉があります。
今回は私の前職でもあるデー子・メー子について詳しくご紹介します。
デー子・メー子とは
デー子・メー子についてご紹介します。
デー子
デー子とはNTTデータの子会社のことです。
NTTデータ〇〇といった会社名の企業のことをさします。
デー子だけで100社以上もあります。
メー子
メー子とはメーカ子会社のことです。
メーカとは富士通、NECといった企業のことで、
富士通〇〇、NEC〇〇といった会社名の企業のことをさします。
ユー子
デー子、メー子の他にユー子もあります。
ユー子はユーザ系企業の子会社のことです。
主にIT企業ではない会社の情報システム部門が独立して子会社化した会社になります。
全てには当てはまりませんが、〇〇システムズというような企業名で、
〇〇の部分には親会社の名前またはその一部入る企業名が多いです。
ユー子はその親会社に強く依存するので、デー子・メー子の特徴と少し異なります。
デー子・メー子に入社するメリット
デー子・メー子に入社するメリットは4つあります。
- 入社難易度が低い
- 親会社とほぼ同じ制度・福利厚生
- そこそこの年収
- 大規模な仕事を経験できる
それぞれご紹介していきます。
入社難易度が低い
デー子・メー子はその親会社に入社することと比較して、圧倒的に入社しやすいです。
デー子・メー子は学歴が高くなくても入社することができます。
親会社の新卒の方を見ていると、
旧帝大や関東圏の国公立大学、早慶上智卒業の方が多い印象です。
一方で、デー子・メー子は難関大学卒の方は稀で、
地方国立大学、GMARCH卒を中心に、中にはいわゆるFラン大学卒の方もいました。
入社倍率も親会社と比較すると圧倒的に低いので、
そこまで就職活動に苦労をかけずとも、
NTTデータや富士通、NECといった大企業の冠を手に入れることができます。
親会社とほぼ同じ制度・福利厚生
デー子・メー子の制度・福利厚生はその親会社と同じレベルです。
年休の数や就業時間、福利厚生や社員割引の制度自体の仕組みもほとんど一緒です。
強い労働組合もあり、安心して働ける職場環境となっています。
当然残業をすれば、残業代は支払われますし、
急な自分や子供の体調不良でも、急用でも年休を取得することができます。
年休を使い切れないと上司が労働組合からお叱りを受けるので、
年休の期限切れ間近になると休むや週3日や4日勤務とする人が多かったです。
そこそこの年収
デー子・メー子の年収は親会社程ではありませんがそこそこ貰えます。
私がいた会社の年収レンジはこのような感じでした。
- 20代:300万円~600万円
- 30代前半:550万円~650万円
- 30代後半:600万円~700万円
- 課長:700万円~
すごい高いという訳ではありませんが、
日本の平均年収や、東京都の平均年収と比較しても高い年収です。
私も在籍当時25歳(学部卒)で年収は500万円ほどありました。
大規模な仕事を経験できる
デー子・メー子の仕事内容は親会社の下請けがほとんどです。
親会社に派遣や出向し、一緒に仕事をするという場合もあります。
親会社が受注する仕事の多くは、
有名企業の案件や官公庁案件など大規模な案件が多いです。
必然的に案件規模も大規模となりますので、やりがいのある仕事となります。
デー子・メー子のデメリット
デー子・メー子に入社するデメリットは4つあります。
- 親会社への派遣
- 親会社との年収の差
- 金銭的な福利厚生は劣る
- 仕事は下流工程が多い
- 向上心のない人が多い
親会社への派遣
デー子・メー子の多くの人は、親会社へ常駐や出向という形で派遣に出されます。
常駐や出向して親会社の仕事ができるので成長することはできます。
ですが、常駐・出向したからといって、親会社の給料が貰えることはなく、
子会社の給料で親会社の仕事をさせられます。
通常のSESや派遣の方であれば、働きが評価されて時給や単価が上がれば、
自分の時給が上がり、収入も上がるかと思います。
一方で、デー子・メー子から派遣されている方の時給や単価が上がっても、
会社としての売り上げは上がりますが、
ボーナスなどの評価が多少よくなる程度で個人に大きく還元されることはまずありません。
つまり、頑張ってもあまり見返りがないということです。
直属の上司とは別に働いていますので、
一緒に働いていない、近くで働いていないのに、
どのように評価するのかということにも疑問を持ちます。
親会社との年収の差
デー子・メー子の年収は平均年収よりも高いですが、親会社よりは当然低いです。
20代はそこまで年収の開きはありませんが、30代くらいから年収に開きが大きく出てきます。
感覚としては、親会社の年収から2割〜3割減が子会社の年収です。
仕事上、親会社と仕事をしないということは難しく、
同じ仕事をしているのに年収は違うということに一生悩まされます。
また、デー子・メー子は入社当初の年収が高いですが、
上がり幅が少ないという印象を受けます。
昇給額は年に10万円程度で、役職が上がると年収も少しあがるという感じです。
あとはどれだけ残業をするかで年収が変わってくるかと思います。
金銭的な福利厚生は劣る
メリットに福利厚生はほぼ一緒と記載しましたが、
金銭的な福利厚生に関しては親会社と比較すると劣ります。
金銭的な福利厚生とは家賃補助や退職金などが挙げられます。
デー子・メー子自体に家賃補助や退職金の制度はありますが、
親会社と比較すると金額が少なくなります。
仕事は下流工程が多い
親会社の方はPM(プロジェクトマネージャ)や、
提案や要件定義、設計といった上流工程の仕事が多いです。
デー子・メー子は下請けであるため、業務内容は下流工程が多いです。
下流工程の仕事とは、試験や検証、現場作業です。
20代は色々勉強することが多く、やりがいは感じられますが、
30代になってくると似たようなことの繰り返しなので、飽きてくるかもしれません。
親会社の下請けでなくても、子会社独自で直接受注する案件もありますが、
やはり規模が違うので、要件定義や設計を担当できてもあまりやりがいは感じられません。
裏を返すとやりがいはないが、そこまで業務は大変でもないというメリットでもあります。
向上心のない人が多い
親会社もそうですが、子会社の場合も会社に入社することが目的になっている人が多いです。
入社したら、NTTデータや富士通、NECという冠が付いているから一生安泰で、
労働組合が強いからリストラやクビになることなんてありません。
だから、何もしなくてもそこそこの給料をもらって生きていけます。
なので、勉強もせず、スキルも磨かない人が多いです。
向上心のある人からするとこの環境は最悪です。
熱は高い方から低い方に移動します。
この環境に居続けると、自分まで向上心がなくなってしまいます。
デー子・メー子に入社することはオススメ
結構強くデメリットを述べてしまいましたが、
デー子・メー子に入社することはオススメです。
特にオススメの方は下記のような方です。
- 結婚・出産後も働きたいと思っている女性
- デー子・メー子をステップアップの場と思う方
- 安定を求めたい方
結婚・出産後も働きたいと思っている女性
結婚・出産後も働きたいと思っている方にデー子・メー子はオススメです。
特に出産休暇や復職、時短勤務の制度がキチンと整っているので、
出産休暇明けでも無理なく勤務することができるかとます。
こういった制度を使っている女性も多いので、相談相手が多いのもポイントです。
デー子・メー子をステップアップの場と思う方
デー子・メー子に定年まで働こうではなく、何年かしたらステップアップして、
別の企業や大企業に転職しようと考えている方にはオススメです。
親会社の大規模な仕事を経験できるので、かなり技術力や経験がつきます。
普通の中小企業では大規模案件にはまず携わることができないので、
デー子・メー子ならではのメリットです。
安定を求めたい方
デー子・メー子は親会社の冠がある限り安泰です。
倒産することはまずなく、
経営が悪い場合は他のデー子・メー子と合併や吸収となります。
万が一倒産となってしまった場合も労働組合に所属しておくことで、
他のデー子・メー子で雇用されるということが保証されています。
そこそこの年収は貰えますし、仕事も親会社と比べるとあまり大変ではないので、
安定を求める方には最適の職場環境だと思います。
狙えるなら親会社・大企業を狙うべき
最初からデー子・メー子を狙うというようりも、
まずは親会社・大企業を狙うべきです。
親会社の方が年収や福利厚生の制度もいいですし、
仕事は少し大変かもしれませんが、
知識や経験がつくという意味では遥かに良い環境です。
その上で保険としてデー子・メー子も選択肢に入れておくのがよいかと思います。
SES企業や中小IT会社に入社するよりかは、
デー子・メー子に入るほうが格段に良い環境だと思います。
まとめ
まとめるとこのようになります。
デー子・メー子のメリット
- 入社難易度が低い
- 親会社とほぼ同じ福利厚生
- そこそこの年収がもらえる
- 大規模案件に携われる
デー子・メー子のデメリット
- 親会社への派遣が多い
- 親会社から2〜3割低い年収
- 家賃補助や退職金は親会社と比べると少ない
- 下流工程の業務が多い
- 向上心のない人が多い
私はすでに転職してしまいましたが、非常にいい経験をさせてもらったので、
デー子・メー子に入社したことは間違っていなかったと感じます。
デー子・メー子退職後は東証一部上場企業の大企業へ転職しました。
大企業で感じたことはこちら