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【もう不要!?】あえてCCNA・CCNPを更新しませんでしたというお話

資格・勉強法
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CCNPを更新しませんでした。。

2023年6月をもってCCNPが失効しました。。

単純に更新を忘れていたわけではありません。

あえて更新をしませんでした。

今回はその理由をご紹介していきます。

あくまで1つの考えとして捉えて頂ければ幸いです。

CCNA・CCNPとは

CCNA - Training & Certifications
The CCNA certification validates your skills and knowledge in network fundamentals, network access, IP connectivity, IP ...
CCNP Enterprise 認定とトレーニングプログラム
新しいCCNP Enterprise認定は、今日のエンタープライズネットワーキング技術におけるプロフェッショナルレベルの職務に備えるプログラムです。

CCNA(Cisco Certified Network Associate)CCNP(Cisco Certified Network Professional)はネットワーク業界最大手のCisco Systems社(以降Cisco社)が提供する認定資格です。

いわゆるベンダー資格に分類され、Cisco製品に関する内容が問われます。

ベンダー試験では用語などの知識の問題に加えて、この設定するにはどのコマンドを実行すべきかなどの実務的な問題も出題されます。

基本情報、応用情報などの情報処理試験は有効期限がありませんが(情報処理安全確保支援士に登録した場合を除く)、ベンダー試験には運転免許証のように有効期限があるのも特徴的です。

CCNA・CCNPには3年の有効期限があり、更新条件としてはざっくり3年以内に同じ資格をもう1度合格するか上位の資格に合格する必要があります。

3年以内に同じ資格・上位資格に合格しなければ失効となります。

私がCCNA・CCNPを取得した経緯

私が新卒で入社した会社では、『1〜2年以内にCCNAの取得、3〜5年でCCNPの取得、10年目以内にネットワークスペシャリストの取得を目指そう』みたいなことを言われました。

私もその教えに従い、CCNA・CCNPの取得を目指し、1年目にCCNAの取得、3年目にはCCNPの取得に至りました。

実際に勉強して取得してみて、CCNA・CCNPの取得前後では、ネットワーク全般に対する理解度が深まりましたので、業務でネットワークの設計やトラブルシューティングなどを行う際にとても役立ちました。

そして、CCNA・CCNPの取得があったからこそ、後の転職などの際にも有利に働いたと思います。

総じてCCNA・CCNPを取得して良かったと思いますし、取得した時点では『全てのネットワークエンジニアが取得すべき資格』だと思いました。

なぜ更新しなかったのか

CCNA・CCNPをなぜ更新しなったかというと、『全てのネットワークエンジニアが取得すべき資格でなくなった』これに尽きるかと思います。

2020年2月の試験範囲の改訂によって、SD-WAN、SD-Access、DNACenterなど、仮想化や自動化、セキュリティが出題範囲として追加されました。

改定前ではスイッチングやルーティングといった『ネットワークの基本的知識を問う資格』でしたが、改定後の試験では『Cisco製品全般の知識を問う資格』へと変貌を遂げたと思います。

改定前の試験でもEIGRPなどCisco独自のプロトコルの出題もありましたが、基本的にスイッチングやルーティングはどんなネットワークを構築する際にも使用する知識・技術です。

CCNA・CCNPを通じてCisco製品を設定できる知識があれば、他社製品ではコマンドが違うぐらいで、スイッチングやルーティングにおいて基本的な動作などは一緒ですので、他社製品に対応することが可能です。

なので、改定前のCCNA・CCNPはCisco製品を扱う扱わないに問わず、汎用的なスイッチング・ルーティングの基礎を学ぶことができる資格として、『全てのネットワークエンジニアが取得すべき資格』と言うことができました。

改定後の試験が全く役に立たないものになったかというとそうではなく、『Cisco製品を扱う・扱う予定があるエンジニアが取得すべき資格』へ変わったと思います。

例えば、SD-WANはCisco製品のSD-WANの導入案件などがなければ不要な技術・知識です。

各社SD-WANという基本的な概念は一緒ですが、SD-WAN製品の仕様は各社によって大きく異なるので、Cisco製品のSD-WANの知識があるから、他社のSD-WAN製品も対応できるとはなりません。

SD-WANなどの導入案件がない、Cisco製品を扱わないエンジニアにとっては不要なことを勉強しなければいけなくなりました。

製品全般の知識を問うのはベンダー試験のあるべき姿になったとも思いますが、汎用的な知識だけではなくCisco製品に限った内容が含まれるため、『全てのネットワークエンジニアが取得すべき資格』とは言えなくなったと思います。

どういう人がCCNA・CCNPを取得するべきか

上記にも記載していますが、『Cisco製品を扱う・扱う予定があるエンジニア』がCCNA・CCNPを取得すべきです。

全てのネットワークエンジニアが取得すべき資格』ではなくなりましたが、CCNA・CCNPを取得する価値は継続してあります。

実務的にCisco製品を扱う、扱う予定があるという方は取得した方がいいと思います。

Cisco製品を扱わなくなった

ここからは個人的な理由ですが。。

私は今の会社にいる限り、Cisco製品は触ったとしても対向機器として用いるぐらいで、Cisco製品の導入案件に携わることはありませんので、『Cisco製品を扱わない・扱う予定もないエンジニア』です。

Cisco製品をがっつりと触っていない期間も長く、試験範囲も変わってしまったため、CCNPの更新のためにはそれなりの勉強時間が必要だと思われます。

Cisco製品に関することよりも他のことを勉強した方が有益と考えて失効を選びました。

ちなみに改定前にCCNPを1度更新をしています。

その際はTSHOOT(トラブルシューティング)を選択し、かなり実務的な内容なのでCisco製品をあまり触っていなくても少し勉強すれば合格可能でした。

受験料が高い

CCNPを更新するためにはコア試験に合格するか、コンセントレート試験に2つ合格する必要があります。

受験料は以下の通りです。

コア試験:57,200円(52,000円+税)
コンセントレート試験:42,900円(39,000円+税)×2=85,800円

CCNPを更新するために『最低でも6万円弱』かかります。

自腹だと高すぎる金額になってしまいましたね。。

6万円弱を出せないことはないですが、それなら別な勉強や他のことにお金を使った方が有益だと思います。

ちなみに改定前はROUTE、SWITCH、TSHOOTのうちどれか1つに合格すればOKで、『受験料は4万円弱』でした。

4万円弱でも高いですが、ここからさらに約2万増えたのはかなりの痛手ですよね。。

CCNA・CCNPは失効していても履歴書には書ける

更に失効を後押しするポイントとしては、『CCNA・CCNPは失効していても履歴書に書ける』ということです。

CCNA・CCNPは失効していても、『CCNA/CCNP(失効済み)』と記載すれば履歴書に書いても問題ありません。

失効して10年前だったりする場合は流石に書かない方がいいかなとも思いますが、3〜5年以内くらいなら書いても問題ないと思います。

CCNA・CCNPの代わりにどの資格を取るべき?

CCNA・CCNPの代わりとなるスイッチングやルーティングといった基礎の部分を学ぶことができる『全てのネットワークエンジニアが取得すべき資格』の代わりは正直見当たりません。。

CCNA・CCNPの代わりとなる資格は提示できませんが、CCNA・CCNPを受験せずにPing-tや白本・黒本などでスイッチングやルーティングなど基本的な部分だけ勉強しつつ、ヤフオクで実機を購入したり、少し性能のいいPC・サーバなどをお持ちならGNS3、EVE-NG、CMLなどで実機操作を積むのがよいと思います。

Cisco製品を業務で扱っているのであればCCNA・CCNPを取得したほうがいいというように、他社製品を扱っているのであればその会社が提供するベンダー資格を取得したほうがいいかというと言うとこれもまた違います。

各社、他のネットワーク・セキュリティベンダーの資格もありますが、CCNA・CCNPほど知名度が高いベンダー資格はありません。

もちろん取得すれば履歴書に書くことはできますし、決してマイナスってことはないですがそんなにプラスにもならないので、コスパを考えれば他のことにお金と時間をかけた方が有益だと思います

ただし、クラウドは例外で、業務でクラウド案件などを行っているのであればAWS、Azure、GCPに関しては資格は取得しても価値があると思います。

ただし、『全てのネットワークエンジニアが取得すべき資格』ではないので、CCNA・CCNP同様に『クラウド案件を行っている・行う予定がある方』に限定されます。

まとめ

私がCCNA・CCNPを更新しなかった理由は以下の通りです。

  • 全てのネットワークエンジニアが取得すべき資格ではなくなったから
  • Cisco製品を扱わなくなったから
  • 更新費用が高いから

一言にまとめるなら、『Cisco製品を扱わないなら他のことを勉強したり、他のことにお金を使った方が有益だよね』って話です。

CCNA・CCNPに限らず資格全般に言えますが、Cisco製品を扱わない・扱う予定のないエンジニアの方でも更新や取得が可能なのであれば、もちろん更新や取得はした方がいいと思います。

今後転職をしてCisco製品を扱うようになったり、CCNA・CCNPが必要な状況になれば取得し直す可能性はありますが、しばらくはCisco製品・資格とはおさらばという感じですね。

CCNA・CCNP、これまでありがとう。

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